コラム Column
薬剤師はなぜ必要? 〜オンライン時代のお仕事とは〜
2025/10/23

薬局で処方箋を出すと、薬剤師が薬の説明をしてくれます。「ただ薬を渡すだけでは?」と思われがちですが、実は私たちの健康を守る重要な役割を担っているのです。
オンライン化が進む現代では、その仕事の幅もさらに広がっています。
薬剤師がおこなう大切なお仕事
薬剤師は日々、処方箋に基づいて調剤をおこないます。また、医薬品の専門家として、患者様の健康を支えるさまざまな役割を担っているのです。
お薬の安心と安全を守る
医師の処方箋に基づき、お薬の量や飲み合わせ、アレルギーなどを厳しくチェックし、安全性を確認します。
これにより、「薬が効かない」といった事態や予期せぬ副作用で体調を崩すリスクを未然に防ぎ、安心して治療を受けられるようにしています。
お薬の飲み方や注意点をしっかり伝える
薬の効果を最大限に引き出すには、正しい飲み方が欠かせません。
薬剤師は服用のタイミングや保管方法、注意すべき食べ物などを分かりやすく説明しています。患者様の疑問や不安を丁寧に解消することで、治療を継続しやすくサポートします。
お薬以外のご相談
また調剤業務だけでなく、日頃の生活習慣や健康に関する悩み相談にも乗ることが可能です。例えば、サプリメントの飲み合わせに関する問題の有無や、夜の寝つきの悪さを改善したいなど、悩みやお困りごとを解決できる方法をご提案することができます。
地域の皆様にとっての「身近な医療の窓口」として、気軽に頼れる存在を目指しています。
新たに薬剤師がおこなっているお仕事
従来の薬剤師の仕事に加え、近年は医療全体のデジタル化が進み、その役割も大きく変化しています。特にオンラインを活用したサービスが増加し、患者様の利便性と安全性を高める新しい業務が始まっています。
自宅などからオンラインで服薬指導
医療のデジタル化に伴い、薬局に行かなくてもご自宅などでスマートフォンやPCを通じて薬の説明を受けられる「オンライン服薬指導」が普及しています。
このような方におすすめです
・ 仕事などで忙しく薬局に行く時間がない
・ 感染症などのリスクを避けたい
・ プライバシーを重視したい
場所を選ばずに細やかな指導を受けられることで、服薬アドヒアランス(治療への積極的な取り組み)の向上にもつながる新しい仕組みです。
電子処方箋で情報を迅速に取得
医療機関で発行された処方箋が、オンラインで薬局に届く仕組みが整備が進んでいます。それにより電子処方箋で医療機関と薬局がスムーズに連携でき、患者様にとって多くのメリットが生まれています。
電子処方箋によるメリット
| メリット | 実感できる利便性 |
|---|---|
| 待ち時間の短縮 | 事前に処方箋情報が届くため、調剤準備がスムーズに進みます。 |
| 処方ミスの軽減 | 手書きの読み間違いがなくなり、正確な調剤が可能です。 |
| 安全性の向上 | 過去の処方履歴をすぐに確認でき、重複投薬や相互作用を防げます。 |
医療データの活用とポリシー
薬剤師は、電子処方箋などで得られた患者様の健康情報や服薬履歴などの医療データを活用し、一人ひとりの状態に合わせた適切な服薬指導やアドバイスを提供します。過去の副作用歴を考慮した薬の選択や、生活習慣病予防など、患者様のトータルな健康管理に貢献します。
当然ながら、薬局が閲覧できる医療データの範囲は、患者様の安全な治療に必要な情報に限定されており、プライバシー保護を最優先とする厳格なポリシーのもとで運用されていますのでご安心ください。
まとめ
薬剤師は、単に薬を渡す係ではなく、患者様の安全な生活と健康を守るプロフェッショナルです。デジタル化が進む現代においても、対面・オンラインを問わず、患者様の利便性と安全性を最優先にサポートしています。
お薬のことだけでなく、ちょっとした体調の不安や生活の悩みも、ぜひ身近な薬剤師に気軽にご相談ください。