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2025/06/16

薬局で処方箋を提示した際、お薬手帳の提出も求められます。この際、お薬手帳はなぜ必要なのかという疑問を持ったことがある方もいるでしょう。
そこで今回はお薬手帳とは何かについて、種類や取り扱い方法とともに紹介します。

お薬手帳とは?

お薬手帳とは、いつ、どこで、どのようなお薬を処方してもらったかを記録する手帳のことです。
薬は病気や怪我を治す効果がある一方で、副作用のリスクがあります。また、組み合わせによっては同時服用が危険なケースもあります。
お薬手帳があれば薬剤師は現在服用中の薬を確認できるため、新たに処方する薬との組み合わせで悪影響を及ぼすことがないよう配慮が可能です。
また、転居した際や旅行先で病気になった時、災害時に避難した時など、お薬手帳があれば現在飲んでいる薬を医師や薬剤師へ正確に伝えられるという役割もあります。

お薬手帳の種類は?

従来のお薬手帳は、紙タイプが主流でした。しかし最近では、電子版やマイナ保険証もあります。
ここでは、お薬手帳のタイプとそれぞれの特徴を紹介します。

紙の手帳は基本的に病院や薬局にて無料でもらえ、1冊目を使い切ってしまった場合は2冊目以降も無料でもらえます。
紙タイプのお薬手帳は、病院や薬局によってパッケージや表記が異なるものの、病院や薬局ごとに分けることはせず、すべて1冊で管理します。

電子版

電子版のお薬手帳とは、薬局や企業が独自に作成したスマートフォンアプリや、LINEで使えるお薬手帳のことです。情報はクラウドにバックアップ保存されているため、お薬手帳を持ち歩く必要はないという点が特徴です。
また、薬の自動登録や処方箋予約・アラーム機能など、アプリごとに役立つ機能があります。アプリに搭載されている機能を有効に活用すれば、薬を管理する手間が省けます。

マイナ保険証

マイナ保険証では、過去1ヶ月~5年の間に処方・調剤された分のお薬情報を、マイナポータルから確認できます。ただし、マイナポータルでは市販薬や健康食品、サプリメントの使用情報などはメモができません。処方・調剤された薬以外の情報も一緒に管理する場合は紙や電子版のお薬手帳が有効です。
なお、前述の電子版お薬手帳のなかにはマイナポータルの情報を連携できるものもあります。

お薬手帳は複数持ってよい?

お薬手帳を複数持ってはいけないという決まりはありません。しかし、お薬手帳の効果を最大限に発揮し、薬の処方を適切に受けるためには、飲んでいるすべての薬を「1冊」にまとめることが重要です。そのため、病院や薬局ごとに、別々のお薬手帳を作らないようにすることをおすすめします。
もしすでに複数持っている場合は、一冊にまとめることも可能です。病院や薬局の窓口で相談して、一冊にまとめてもらいましょう。

お薬手帳の取り扱いは法改正で変わっていく

現行の法律は、改正されることがあります。お薬手帳に関する法律が改正された場合は、最新の法律に沿って適切に管理しましょう。
例えば、2020年4月より薬歴管理指導料の点数が変わっています。これは、薬局で処方を受ける際、お薬手帳を持参しているか否かで負担金額が変わるようになりました。
また、2024年4月よりお薬手帳は紙ではなく電子版が推奨になりました。今後は電子版が主流になると考えられるため、電子版への切り替えも検討しましょう。

まとめ

現在飲んでいる、または過去に飲んでいた薬に関する情報が記載されているお薬手帳。飲み合わせなども含めて自分に合う薬を処方してもらうために重要な手帳です。
最近では、紙タイプ以外にも電子版やマイナ保険証のお薬手帳もあります。自分に合った方法で、適切に薬を管理しましょう。



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